第3回 SOEL COMMUNITY ミーティング開催レポート

第3回開催テーマ
ケアが変えた、自立支援、職場環境の実践例

▶ Session1・2・3:事例発表 ◀
兵庫県の特別養護老人ホーム、京都府の介護付有料老人ホームより、
3名のゲストスピーカーに実践例を発表していただきました。

Session1:事例発表
『 労働衛生の推進と人材を育てる仕組み 』
~ 六甲の館が歩んだ自立支援を目指したケアへの取組み ~              

社会福祉法人 弘陵福祉会
特別養護老人ホーム 六甲の館
理事長・施設長
ノーリフト協会兵庫支部・支部長

溝田 弘美 氏

神戸市は「介護テクノロジー導入推進プロジェクト」に取組んでおり、日本ノーリフト協会が神戸市よりこの事業を受託されています。今やノーリフトを行う上でリフト等の介護機器を含むテクノロジー活用は欠かせないこと、溝田様はオムロン創業者の「未来予測理論」に影響を受け、「経営とは未来を考えること」という見解に基づき、ご施設で取組まれてきた事例を経営者目線でご発表いただきました。

Session2:事例発表
『 天井走行リフトを活用した個浴入浴の実現        

特養における入浴で、個浴入浴を実現するために取組まれた事例を発表していただきました。以前は機械浴を利用し、抱え上げによる入浴介助が行われていたため、事故リスクが高く、ご利用者のプライバシーを守りにくい環境であったことを冒頭にご説明いただきました。その後、介護における入浴の目的やご利用者の施設生活について見直し、「ご利用者の入浴を笑顔で終える」ことを目的に入浴介助の改善に取組まれ、実現するまでに苦労された事などと併せてお話しいただきました。

社会福祉法人 敬寿記念会
特別養護老人ホーム ふれあいの郷もくせい
特養副主任・介護福祉士

足立 祐太 氏

Session3:事例発表
『 望む暮らしを実現するために 』
~ 福祉用具を活用したケア実践報告 ~              

ALSOK ライフサポート株式会社
介護付有料老人ホーム ローズライフ京都
生活サポートグループ長
機能訓練指導員チーフ・作業療法士
山﨑 有記 氏

2014年よりノーリフティングケアに取組まれ、2019年に全施設がノーリフティング宣言を行い、定着するための体制作りなどについて冒頭にお話しいただきました。本題はご利用者に合わせたアセスメントと福祉用具の選定方法から、介護現場でどのようにに実施され、ご利用者にどのような ADL 変化があったのかなど、ご施設での自立支援の取組みについてご発表いただきました。

Session4:パネルディスカッション
『 福祉用具を使ったケアによる ADL の変化 』
~ アセスメントの重要性と自立支援の実現へ向けた取組み ~
3名のパネリストとファシリテータ―によるパネルディスカッションを実施!  

[ ファシリテータ― ]
ALSOK ライフサポート株式会社
ローズライフ事業部・部長
眞藤 英恵 氏

本日のパネリストメンバーは、施設長、介護現場の副主任、機能訓練指導員となっております。それぞれ違う立場のご視点から、様々な意見交換を行えればと思います。

施設は特養ですが、医療的個別アセスメントを一番大切にしているため、ノーリフト委員会の委員長を看護師にしています。

福祉用具を定着させるため、導入・活用の周知、活用メリットの教育、フローチャート作成、活用場所・管理方法の整備を行い、利用者のニーズに合う機器を選定しました。

ご利用者が持てる力がだんだん変わっていった時に、状態に合わせて福祉用具を活用し、それ以上に状態が低下することを食い止められないかを考察し、アセスメントしています。

[ パネリスト3名 ]

六甲の館
理事長・施設長
溝田 弘美 氏

ふれあいの郷もくせい
特養副主任・介護福祉士
足立 祐太 氏

ローズライフ京都
機能訓練指導員チーフ
幸村 優美 氏

SESSION TIME
介護施設同士の結びつきの場「SOEL COMMUNITY」では、
ご参加者同士が質疑応答、意見交換をするセッション・タイムをご用意!
当日ご参加いただいた皆様からは、このようなご質問・ご意見がありました。

施設に新しく導入された機器をきちんと使いこなすために、職員教育をどのように実施されていますか?

部署ごとに負担となる場面が異なり、それぞれの主張があるなか、リスクアセスメントを全職員に共有するのに工夫されていることを教えてください。

ノーリフティングケアや浴室介助の改善に取組まれたことで、ご利用者や施設職員にどのような良い変化がございましたか?ご自身が一番嬉しかったことを教えてください。

ご利用者の ADL 変化の可能性を見出す際の判断基準や評価方法について教えてください。

NET-WORKING TIME
全プログラム終了後、リアル会場ではご参加者同士を結ぶ交流会を実施!
当日は、医療機関・介護施設の他、介護業界に関わるたくさんの方々にご参加いただきました。参加された皆様は積極的に交流され、第3回ミーティングは盛会のうちに終了いたしました。この度は長時間にわたり最後までご参加いただけましたことを、心より感謝申し上げます。

目次