第4回 SOEL COMMUNITY ミーティング開催レポート

開催テーマ
場面に適したリフト活用の
  〜回復期リハから介護、生活からリハビリテーション〜

▶ Session1・2・3:事例発表 ◀
第4回 SOEL COMMUNITY ミーティングは、福岡県北九州市の障害者支援施設、久留米市のリハビリテーション病院、長崎県の介護医療院、それぞれ種類の異なる3施設より事例をご発表いただきました!

Session1:事例発表
『 臥床から車いすへ ~最後のステージを支えるスタッフ~ 』    

医療法人 和光会
事務局長

谷川 敦弘 氏

法人内の施設、介護医療院での事例発表。ノーリフティングケアの取組みにおける導入目的の明確化と周知、職員の意識・体制づくり、導入効果の評価などについて、これまでの実績データを元に管理者の視点からご発表いただきました。取組みには多職種間の連携とお互いへの感謝が必須であること、自立支援の効果が見られるが、人材不足により職員が気づける余裕がないのが施設の課題であることなどをお話しいただきました。

Session2:事例発表
『 ノーリフティングケア定着のための3つのポイント        

腰痛とヒヤリハット減らすことを目的にノーリフティングケアの取組みを開始。当初はトップダウンで開始したがなかなか現場に定着できなかったこと、介護機器の選定・導入に失敗されたことなどのご経験から、現場目線で職員の意見を取り入れ、導入機器の目的を明確にして取組まれてきたこと、特に課題の多かった入浴介助の場面にフォーカスした事例をご発表いただきました。

社会福祉法人 西日本至福会
障害者支援施設 ちづる園
生活支援課 主任生活支援員

サービス管理責任者
瀬﨑 勇太 氏

Session3:事例発表
『 リフト活用を流行ではなく風土に
 ~抱え上げないケア・課明け上げないリハを目指して~ 』        

医療法人 かぶとやま会
久留米リハビリテーション病院
認定理学療法士(脊椎障害)

主任・登録理学療法士
穴井 寛和 氏

入職当時、介護リフトを活用した入浴は定着していたが、それ以外の多くの移乗介助場面では定着してなかったとのこと。生活もリハビリの一部あるという医院の方針から、離床する環境整備を進め、リフトや介護機器の活用・定着を推進する教育システムを構築されたこと、リハセンターでは抗重力位でのリハビリ環境を多く提供されていることやリフトを活用した歩行訓練など、院内でのリフト活用場面についてご発表いただきました。

Session4:パネルディスカッション
『 福祉用具を使ったケアによる ADL の変化 』
~アセスメントの重要性と自立支援の実現へ向けた取組み~
3名のパネリストとファシリテータ―によるパネルディスカッションを実施!  

[ ファシリテータ― ]
医療法人 かぶとやま会
久留米リハビリテーション病院
認定理学療法士(補装具)
副センタ―長・理学療法士
今村 純平 氏

本日のパネリスト3名は、医療、介護、福祉という場面でご活躍され、回復期、生活期、ターミナルという人生の様々な場面に関わられています。それぞれの場面に基づいてディスカッションを行わせていただきたいと思います。

当施設では年間に30~40症例の看取りがあります。自分達のケアの振返りのために、ご利用者の傷・痣・拘縮・褥瘡など、体の状態を評価しております。
 
 

リフトを設置している脱衣室で、1F・2Fのレイアウトを導入前のままの導線、導入後に変更した導線で分け、職員の評価を元に導入効果を検証しました。
 
 

転倒・転落のリスクを減らし安全にリハビリを行うため、歩行訓練に天井走行リフトを活用しています。XYレールは左右の動きが確保されるため、歩きながら立ち直りの練習まで可能です。

[ パネリスト3名 ]

Session1発表者
医療法人 和光会
谷川 敦弘 氏

Session2発表者
障害者支援施設 ちづる園
瀬﨑 勇太 氏

Session3発表者
久留米リハビリテーション病院
穴井 寛和 氏

SESSION TIME
介護施設同士の結びつきの場「SOEL COMMUNITY」では、
ご参加者同士が質疑応答、意見交換をするセッション・タイムをご用意!
当日ご参加いただいた皆様からは、このようなご質問・ご意見がありました。

インカムの導入により、転倒件数が5割減少したことについて詳しく教えてえてください。
 
 

介護機器を活用する際、精神障害をお持ち方など、こだわりが強いご利用者から拒否があった場合、どのように対応されていたのかを教えてください。

トイレ介助でリフトを活用している対象者について、なぜその方を対象にリフトを活用できているのかを詳しく教えてください。

退院後に在宅でもリフトを活用したリハビリを行っている方はいらっしゃいますか?
 

NET-WORKING TIME
全プログラム終了後、リアル会場ではご参加者同士を結ぶ交流会を実施!
当日は、医療機関・介護施設の他、福祉用具事業者などの介護業界に関わるたくさんの方々にご参加いただきました。 ご参加された皆様は積極的に交流され、第4回ミーティングは盛会のうちに終了いたしました。日頃の業務がご多忙の中、本会へご参加いただけましたことを心より感謝申し上げます。

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